ぶたねこ“ハッピー”の冒険
アニメに出てきそうなデブとノッポの二人の警官は、「署で話聴かせてもらおうか。」と言い終わる前に腰紐のようなものを取出していた。
なんだよ、俺、何かの犯人かよ!?
言葉にしようとしたが、やめた。
デブとノッポは、左右から腕を組むように俺を立たせると、無言で階段を登りはじめた。
表に出ると清掃車が遠ざかっていくのが見えたくらいで、ひとっこ一人歩いてない。
無造作に丸められたゴミネットの脇に、見覚えのあるぶたネコがいて、じっとこっちを見ている。
「じゃ、車とってくるから。」ノッポがデブにそう言って行ってしまった。
どこに停めてたのだろう、サイレンの様子だと、ドアの前に横付けしたばかり思っていた。
その時、ぶたネコの目がクワッと開いた。
『ミギャー』、叫びにも似た声で飛び掛かってきたのだ。
「うわぁ、何なんだ」デブはひっくり返った。
いまだ、俺は全力でダッシュした。多分、陸上部の誰より速いと思えるスピードで。
「こらっ、逃げるな。待てっ、はあ、はあ、はあ」デブの声は次第に聞こえなくなった。
そのまま公園の階段をかけ上がり、ロッキージャンプしたいくらい、スピードものっている。
駅ひと区間ほど走っただろうか、ジョギングには見えない姿で走るのが、かえって人目を引く気がして、自販機で水を買い、ちょうど近づいてきた路線バスに飛び乗った。
なんだよ、俺、何かの犯人かよ!?
言葉にしようとしたが、やめた。
デブとノッポは、左右から腕を組むように俺を立たせると、無言で階段を登りはじめた。
表に出ると清掃車が遠ざかっていくのが見えたくらいで、ひとっこ一人歩いてない。
無造作に丸められたゴミネットの脇に、見覚えのあるぶたネコがいて、じっとこっちを見ている。
「じゃ、車とってくるから。」ノッポがデブにそう言って行ってしまった。
どこに停めてたのだろう、サイレンの様子だと、ドアの前に横付けしたばかり思っていた。
その時、ぶたネコの目がクワッと開いた。
『ミギャー』、叫びにも似た声で飛び掛かってきたのだ。
「うわぁ、何なんだ」デブはひっくり返った。
いまだ、俺は全力でダッシュした。多分、陸上部の誰より速いと思えるスピードで。
「こらっ、逃げるな。待てっ、はあ、はあ、はあ」デブの声は次第に聞こえなくなった。
そのまま公園の階段をかけ上がり、ロッキージャンプしたいくらい、スピードものっている。
駅ひと区間ほど走っただろうか、ジョギングには見えない姿で走るのが、かえって人目を引く気がして、自販機で水を買い、ちょうど近づいてきた路線バスに飛び乗った。