お嬢様と執事さん
「連さん、学園から帰ったら屋敷の中探索してもいい?」
「探索、ですか?」
「うん、構造も自分の部屋がどこだかもわからないまたなんて嫌だもん」
「そうですね。私もお供致します」
「でもお仕事が……」
「雑務しかありませんので。それにお嬢様が心配ですし」
確かに……
連さんの目はホントに心配している目だ
結局、連さんのご好意に甘えることにした
食堂につくと既に姉さんと義兄さんが席についていた
「おはよう、遥ちゃん」
「遅かったわね」
「おはよう義兄さん、姉さん」
「あら、可愛い髪型ね」
「でしょう?橘さんがしてくれたの」
「良かったわね」
「ぅんっ」
楽しくお喋りしてると朝食が運ばれてきた
「付け合わせはトースト、カンパーニュ、ワッフルがございます。」
義兄さんと姉さんはカンパーニュを選んだ
「お嬢様はいかがなさいますか?」
「んと……ワッフル貰おうかな」
「かしこまりました」
朝食を食べ終わり、そろそろ行こうかと腰を上げる
「外に車を待たせてありますのでいつでも出発できます。」
「そう。桐生、前よりいい執事の顔をしているね」
お義兄さんにそう言われた連さんの表情は、びっくりしていたげど、どこか嬉しそうだった。