お嬢様と執事さん
あれ?ここどこ?
もしかして迷っちゃった……?
どうしようと悩んでいると聞き慣れた声がした
「お嬢様!!」
「連さん……」
息を切らして連さんが追いかけてきてくれた
「どうしました?泣きそうなお顔ですよ?」
「迷っちゃったみたい…」
そう告げると一瞬目を見開きクスクスと笑い始めた
ぷくぅと膨れると更に笑われてしまった
「笑いすぎだよ、もぉ~」
「申し訳ございません。あまりにもお嬢様が可愛らしくて」
「可愛くない!」
「お許し頂けませんか?」
あう…
そんな捨てられたような顔をされちゃ許すしかないじゃない
「連さんってズルい…」
「ズルいでしょうか?」
「ズルいよ。だから中庭に連れて行って?」
「それでお嬢様のご機嫌が直るのでしたら。こちらです」
連さんに付いて行くとものの数分で中庭に着いた