お嬢様と執事さん
「何故にお嬢様は私に敬う言葉をお使いになられるのですか?」
「だって桐生さん、私より年上でしょう?」
「しかし、私はお嬢様に仕える身……お嬢様が私に敬う言葉をお使いになられるのはどうかと思います。
どうかお辞め頂けませんか?」
「いいのかな?」
「当然のことに御座います
私のこともそのようにお呼びください」
「じゃあ桐生さんの下の名前を教えて?」
「は……連と申します」
「なら連さんって呼ぶね♪」
「連さん……ですか?」
「うん♪だって私、堅苦しいの嫌いだもん」
「左様ですか。かしこまりました」
「あと、私って学校どうするのかな?」
「そのことにつきましては旦那様から伺っております」
「なんて?」
「学校は英欄学園にご転校することとなっております」
「英欄学園!?あのお嬢様学校の??」
「はい。明日、下見を兼ねて学園の方にご挨拶に行く予定となっております」
「明日ってまた急な……」
「そちらのクローゼットに英欄学園の制服がご用意してあります
袖を通してみますか?」
「そうしよっかな」
クローゼットから取り出そうとすると
「私が致します、お嬢様」
「え?でもこれ位自分で出来るよ?」
「私の仕事ですので」