お嬢様と執事さん
「そこはもっとしなやかに!!」
「もっと丁寧に!!」
「もっと軽やかに!!」
「ふぃ~…もうダメ、疲れちゃった」
めまぐるしく数日が過ぎ、パーティーはいよいよ明日。今日までたくさん慣れないことやって、たっくさん叱られました
連さんも何気に厳しかった気がする……
ベッドに横たわってぐったりしていると、ノックの音が聞こえた
「はい」
「お嬢様、お茶をお持ちしました」
美味しそうなケーキと、紅茶の用意をしたカートを押しながら、連さんが入ってきた
「今日までお疲れ様でございました。いよいよ明日になりましたね」
紅茶を淹れながら、ぐったりしている私を伺ってくる
「疲れちゃった」
ぼそりと告げるとクスリと笑うのが聞こえた
「温かいお茶と甘いものを食べて、今日は早めにおやすみください」
「うん、そうするね」