お嬢様と執事さん
弱々しく微笑み、カップが乗った皿を受け取る
一口含むと、アールグレイの香りが広がった
「おいしい……」
蓮さんってホント、なにさせても上手だよな
羨ましいけど、ここまで出来るようになるまで、どれほど大変な思いをしたんだろ
「お褒めの言葉、ありがとうございます」
連さんはうやうやしく腰をおり、頭を下げる
「連さんは明日のパーティーに出るの?」
「はい。お嬢様のおそばにいるようにいい遣っております。」
それならちょっと安心かな。見知らぬ人たちの間にポンッと放り投げられたらパニック状態になっちゃうもん
「お嬢様のご学友の方々も、ご出席なさるそうですよ」
え?!未来ちゃんや紗依ちゃんが?
「楽しみですね、お嬢様」
「うん♪」
満面の笑みを浮かべ、眠りについた