お嬢様と執事さん


ごまかしているわけじゃない。ただひた隠しにしているだけ。


そう言い訳しても、多分……いやきっと、俺は認めてもらえないだろう。


わかってるんだ……。俺だって遥お嬢様が好きだ。だが、なにかが自分の気持ちをロックしていて、どうしても一歩踏みだすことができない。


それはきっと、俺が遥お嬢様の専属執事だということなんじゃないかと思っている。


俺はただの臆病者なのだろうか……────?








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