お嬢様と執事さん
結局宝物、無条件での進級は、紗依ちゃんのものとなった。
でも本人はまったく興味がないみたい。
そうして本日一日目の親睦会は終わった。
部屋に戻り、ソファーにぐったりと座った。
「ふぅ…疲れた。」
すると、紅茶の香りと甘い香りが鼻をくすぐった。
「遥お嬢様、お茶がはいりました。お疲れでしょうから、ジンジャーティーにいたいしました。お菓子はベリーパイです。」
「わあ♪ありがとう」
連さんが淹れてくれた紅茶をすすると、その温かさが疲れた体を癒やした。
「ん、美味しい♪それに凄く疲れがなくなった感じ」
「それは良かったです。生姜には疲れ、または風邪にも良く効きますからね。」
「そうなんだ。なら、連さんも一緒に飲もう?」
そう言うと、連さんは一瞬驚いた顔をし、すぐにいつもの顔に戻った。