お嬢様と執事さん


お日様が気持ちよくてテラスで大好きなギターを弾いていた


昔からギターを弾くと気分が落ち着く


考えに詰まってるときや悩んだとき


寂しいときやなにかあるごとにギターを弾いた


♪~♪~


好きな曲を奏でていると連さんがテラスに出てきた


「お上手です」


「そうかな?ありがとう」


「ありがとう、ですか?お嬢様、執事に礼の言葉は必要ありません」


「ん~…でも言いたいの!言われ慣れてないなら早めに慣れて欲しいかな」


にっこり微笑むと連さんも微笑み返してくれた


「お嬢様はいつからギターをお弾きになられてるのですか?」


「二年前だよ♪ギター弾いてると落ち着くの」


ジャンと鳴らしてみる


「他に、お嬢様のことを私に教えて頂けますか?」


「私のこと?」


首を傾げると連さんはハッとして謝ってきた


「申し訳ございません。失言でした」


「謝らなくていいよ、でも私のこと知っても面白くないよ?」


「いえ、専属執事たるものお嬢様のことを知っておきたいのです」


「ん~…例えば何が知りたいの?」


「お嬢様のご学友を……」





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