僕は君の虜~甘め短編集~



「ねぇ、雪那ちゃん。」


「は…はい。」


声が震える



「花火大会、行かない?」


「え…?」


「僕、花火見たい気分なんだ。
雪那ちゃんと一緒なら楽しいだろうし。」



「…。」



そんな………嬉しくなるような事ばかり言わないで


期待する自分が心のどこかにいるの


「なんで私何ですか!!!!!!」


「…え?」


「他の方を誘って下さい。
私…もう辛いの。
今後一切関わらないで下さい。」


私は、廊下を走る


振り返らずに



涙が溜まっているのが見えるから





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