僕は君の虜~甘め短編集~
謝りたくて
縋りたくて
1秒でも多く君の側にいたくて
でもそれが空回りして
結晶となり零れ落ちる
「何…泣いてんの、僕。」
自分の目から溢れ出してくる、暖かな滴に…初めてポーカーフェイスが崩れた
悲しさに、口許を歪ませて
愛しさに涙が溢れてくる
わからない
こんなのは初めてだから
だけど僕は身を任せた
涙に身体を譲り、枯れるまで泣いた
きっと涙が、僕の決意になってくれるから
また明日―
明日、
全てを託そう