桜が咲いたら
なんなの…あいつ。

若いからって…ムカつく。

笑顔ばっか…

バカにしてんの?

ウザッ……

「有香ちゃん?」

「沙織さん…」

沙織さん。

あたしが病院内で心を許している

ゆういつの1人。

「また、抜け出したの~?」

「だって…ウザい奴が来てさ…」

「ウザいって?」

あたしは、彼のことを

沙織さんに話した。

「あ~若いって有名なドクター…結構かっこいいんでしょ?」

あたしは、全然と首を横に振った。

「有香ちゃーん!」

「ゲッ…」

「噂をすれば…」

沙織さんは、立ち上がって他の病棟に行ってしまった。

「なんで、逃げるの?」

「なんでって……」

真っ直ぐな瞳で見つめられた。

「とにかく!あたしは、この病院のご飯なんて絶対に食べない!」

そう言いきって

部屋に行った。

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