桜が咲いたら
お母さんが

「今までのこと有香が決めてきたから…自分で決めな」

そう言った。

あたしは、頷いて

剛の目を見た。

「それを受けたら、生きれるんだよね」

「うん。でも、失敗したら…」

「死ぬ…」

あたしの言葉に剛は頷いた。

死にたくない。

まだ、生きたい。

そう思ってしまう

あたしは……

ワガママかな…?

「…このままいっても…何も変わらない?」

剛は頷いて

「もう、治療法はない…死を待つだけの形になる」

死を待つ……

なんて怖い言葉なんだろう。

死なんか待つもんか。

あたしは…

生きるから。


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