運命 桜散る頃に
「あっ怜!見てみて桜!!」


店を後にして三人で帰っている時に満咲が満面の笑みで怜斗に話しかけた


満咲が持っていたのは桜の花びらが硝子の中に入っているペンダントだった


買ってきちゃった、と嬉しそうに言う満咲に怜斗と霧恵は本気で驚いた


先ほどまで一緒に歩いていて突然声をかけられたと思ったらそう言われたのだ


「満咲ちゃん いつの間に買ってきたの!?」


霧恵の言葉に怜斗も本当だと言うように満咲を見た


「え?いつ……って今…ですよ??」


満咲はそれが当たり前だと言うようにさらっと言った


その言葉に二人はもう諦めたらしく小さく息をはくとすでに歩き始めている満咲の後を追った



< 38 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop