運命 桜散る頃に
怜斗がそう言うと男達はチッと舌打ちをしてから立ち去った


「大丈夫か」


怜斗はだるそうに霧恵に声をかけた


霧恵は怜斗を見て唖然としていた


「おい!大丈夫か?」


怜斗はもう一度、さっきよりも少し大きな声でそう言った


「えっう…うん」


霧恵は返事をしたものの、今度は顔を紅潮させて俯いた


なんだこいつ…


どうすればいいんだ?


怜斗はそう思いながらも何をしたらいいのか分からず、二人ともその場に固まったままでいた
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