運命 桜散る頃に
「あたしは笹塚 霧恵
あんたさぁ なんなの?」

霧恵さんはきれいな人だと思う

女の私でも美人だと思うほど

「私は桃寺 満咲です」

満咲は自分の名前を言って静かに微笑んだ

「あんたの名前なんてどうでもいいのよ
あんたいったい怜斗のなんなわけ?」

言葉の一言一言を言うたびに満咲への嫉妬は大きくなっていった

「何って  ただの幼馴染ですけど」

満咲のその言葉に霧恵の中の何かが切れた

「ただの幼馴染?!からかうのもいい加減にしてよ!じゃあなんで怜斗はあんたに怜って呼ばせてるわけ!?
あんたなんかっあんたなんかっ
死ねばいいのよっ!あんたなんていなければ怜斗はあたしの事をちゃんと見てくれた!!」

霧恵は言い終わってから我に返り今自分が言ったことを後悔した

霧恵が謝ろうとした瞬間、満咲が先に口を開いた

「大丈夫ですよ霧恵先輩
そんなこと言われなくても私はもう少しで死にますから
だから今だけは許してください」

そういった満咲の瞳は悲しそうだった
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