運命 桜散る頃に
コンコンと扉を叩く音がして、満咲の母、千代が入ってきた


「大丈夫?これでも食べて温まりなさい」


千代は満咲に卵粥の入った皿を渡した


「大丈夫だよ ありがとう」


満咲は笑顔でそれを受け取ると無言で食べ始めた


千代はそんな満咲を悲しそうな、なんとも言えないような眼差しで見つめていたのを、満咲は気づかないふりをした
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