運命 桜散る頃に
「無理しないでね」


しばらく満咲を見ていた千代は、そう言って部屋を出て行った


満咲は、先程と変わらずに舞っている雪に目線を戻した


今はもう冬休みのため、心置きなくゆっくりとできる


霧恵からは、毎日のようにメールが届く


内容は殆ど友達と遊びに行った、などという内容だった


一緒に送ってくる写真の中の、楽しそうな霧恵達を見るたびに、いつかは……という思いが、満咲の心の隅に生まれた
< 71 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop