運命 桜散る頃に
出口を出ると、あまりの明るさに目を細めた


満咲は既にいつものように笑っていた


夕陽が沈みそうになっている中、満咲が指差したのは観覧車


遊園地の締めにちょうど良い乗り物だった


観覧車には沢山の恋人達が並んでいて、やっとのことで乗り込むことが出来た


人や乗り物がどんどん小さくなっていき、半分ほど上ったところで、怜斗が口を開いた


「満咲……俺…はお前が……好きだ」


言い終わった怜斗の表情は真っ赤だった


「私も…好きだよ?」


ちょうど観覧車が頂上に達した時二人の唇が重なった
< 88 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop