運命 桜散る頃に
教室に着いた時、霧恵の携帯が鳴った


「満咲ちゃん風邪で休むってぇ」


メールを見ながら霧恵は言った



風邪……?


怜斗の頭の中を嫌な考えがよぎった


最後のお願い


昨日の満咲を思い出した怜斗は考えるより先に走り出した


「ちょっ…怜斗!? どこ行くのよっ!?」


霧恵の叫び声も、今の怜斗には届いていなかった
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