【短】ハピネス
「了解。つーか俺さ、まだサヤが好きって自覚があるかないかの頃に、何で周りの奴等にあっさりバレたのか…と思ってたんだけど。」



「バレてたんだ?」



「色々からかわれてて、ちょっと仲良くなったぐらいで何だよ!と思ってたんだけどねー。これ見たら納得したよ。」



「この写真で?」



「うん。サヤの隣りにいるのがヒナちゃん以外は見事に俺ばっか。」



「あ~、言われてみればホントに。」



「まぁ、あの頃のサヤが他のヤツに懐かなかったのもあるけど、子供みたいに独占欲丸出し。」


言って、都は照れくさそうに笑う。



でも、そんなにべったり一緒にいられたら、それこそあの時のアタシはマジウザい、ぐらい思ってそうだけど、意外にも不快じゃなかったんだよね。



多分、アタシも気付かないうちに、この頃から都への精神的依存は始まっていた。
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