【短】ハピネス

コイとアイ〜ユキver.〜

裕紀から逃げ回って一週間、ちょうど7日目の夜。



家で、裕紀に貰ったシアンのCDを聴きながら考える。



何かの会話でちょっと言っただけの このCDを覚えててくれたり、時々裕紀の気持ちを錯覚しそうになる。



もしかしたらまた…って期待が芽生える。



でも、実際、裕紀のこういう行動に深い意味なんてない。



淡い期待を打ち消して、気持ちを切替える。



逃げ回ってないで CDのお礼、ちゃんと言わなくちゃ。



自分から裕紀にTELをかけるのは久しぶりで、ちょっと緊張しながら、繋がるのを待つ。



「もしもし。」



「おー、サヤ何か久しぶりだな?」



そりゃそうだよ、だってアタシは裕紀に会わないように逃げ回ってたんだから。



アタシは、何回も遠くから裕紀の姿を見つけてしまったけど。
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