【短】ハピネス

I like…

「おーい?サヤ。そろそろ帰っておいで?」



思わず放心してたアタシは、裕紀にほっぺたをつままれて、半信半疑で裕紀を見つめる。



裕紀もアタシを…?…そんなわけないか。



ダメだ、ショックが続きすぎてついに幻覚と幻聴症状まで出てしまった。


幻覚を追い払うように頭を振る。



目を開けると、変わらずにアタシを見つめている裕紀の顔。



「ちょっと、サヤさ〜ん。お返事は?」



「はい?」



「何で疑問形だよ!」


裕紀が、笑う。



「え?」



「だから、え?じゃなくて。…あぁ、やっぱりムシよすぎ?こんだけサヤを苦しめて今度は戻って来いとか。」



「…ユキ、それ本気?」



「本当に本気。ありがちだけどさ、失って気付いたんだ。サヤがいなきゃダメなのは俺の方だった。」
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