ずっと片想い〜先生…あなたに〜
キーンコーンカーンコーン

…………………。

「紗由!起きろ!
次、移動教室だぞ!急げっ。」


「ふぇ?」


「ふぇ?じゃねーって!
ったく!来いっ!」

幹太に引っ張られるように家庭科室まで走る。

家庭科の先生に遅れて教室に入った事を注意されても、今日の私には関係ないっ!

先生の声なんて私には届く事もなく、私の視線はまた携帯のアドレス帳。


神谷真
090-****-****

私の携帯に先生の番号が登録されるなんて!

しかも先生から教えてくれるなんて!

今まで聞きたいと思っても、なかなか言えずにいた。

だって“先生”だから、
聞いても教えてくれる訳ないと思ってた。







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