恋スル運命
まだ色の付いてない下書き段階なのに、見て思わず息を飲んだ。



椅子に座った私の絵。




髪の毛から着ている服のレース部分まで、細かく描かれている。




繊細な絵にみとれた。




だけど…





『顔が真っ白だ。どうしたんだろう?』





私の顔だけ抜け落ちたみたく何も描かれてない。




顔なしのオバケみたい。




「カイさんの指示通りに笑えなかったんです。明日もうまく笑えるかどうか…」




『まぁ明日は今日よりも慣れて、自然と笑えるんじゃないかい?』




「笑えるかしら。カイさんの目がなんだか苦手で…」




『どうして?』




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