恋スル運命
「サラ、僕の友人のマリアだ」


「初めまして」


ジョージさんに紹介された後、挨拶をした私に、彼女は妖艶に微笑んだ。


大きな胸を強調するような胸元の開いた真っ赤なドレスに身を包んていて、同姓の私が見てもドキリとしてしまう。


「ずいぶんと可愛らしい方を奥様に選んだのね」


「そうだろう?」


「イヤだわ。早速のろけちゃって。おめでとう。祝福するわ」




観察するような視線を私に向けながら、ジョージさんに話しかける姿は、とても祝福してくれているようには見えない。



あなたじゃ不釣り合いと目が語っているようで思わず俯いてしまった。


「あら?奥様、気分が優れないんじゃない?ジョージさん、少し休ませてあげたら?」


「そうだね。サラ少し休もうか」


肩を抱かれフロアを出て、あてがわれていたレストルームへと連れて行かれた。


「ジョージさん、私大丈夫です」


「無理しないで少し休むといい。20~30分後に迎えにくるまでおとなしくしているんだ。いいね?」


「・・・・・・はい。すみません」



頬に一つキスを落として、出ていくジョージさんを見送った。



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