恋スル運命
「ちょっと外に出るぞ」




「え?」




有無を言わさず、外へと連れ出されその後も腕を引きながらズンズンと歩く。



そうして連れて行かれたのは、ここへ初めて来た時に私が寝ころんだ草原の更に奥地の場所だった。


「綺麗」




「何があったか知らないが、憂さ晴らしになるならこないだのようにこの場所で好きに過ごせばいい」




声をかけられて、見上げるとは私の腕から手を離し、以前私がしたように、大の字で寝転がり目閉じた。




「え?あの、ちょっと」



好きに過ごせ、と言われても。



どうしたらよいのか立ちすくんでいると、ユーリが私たちの後を追って来てくれた。



その手には羽織るためのショールがあって、寒くないようにと私の肩へかけてくれた。



「ありがとう。・・・・・・ユーリ悪いのだけど、ブランケットをコテージへ取りに行ってくれる?」



寝ころび目を閉じるカイを見ながら言う私に、ユーリは快く頷いてくれた。



「このままでは風邪を引かれてしまいわすわね。暖かい飲み物も用意して参ります」



小走りで引き返すユーリを見送ってから私は寝ころぶカイから少し離れた場所座り込んだ。



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