恋スル運命
そう言って声を掛けてきたのはお向かいで他社の化粧品を売る販売員の子。




高校卒業したばかりだって誰かが言ってたっけ。




肌のツヤや張りが若々しい。私と5つ違うだけなのに、さすが10代。




『今日合コンがあるんですけど、女の子の数が足りなくて。

空いてるならお二人に参加してもらえないかなって思ってるんですけど』




私と萌花を交互に上目使いでお願いしてくる。




『ごめんなさい。私もセンパイも決まった人がいるから行けないです。』




決まった人がいるって言ったの?




彼氏がいても合コンくらい参加してた萌花がそんな断り方をするなんて。




………もしかして内田さん?

内田さんと進展あったの??

内田さん相手なら断るのも頷ける。

くぅ〜っ。いつの間にっ!!





って…あれ?私にもいるって言った?




『皆見さんの決まった人って、こないだここに来てたちょっと場違いな格好の人ですか?』




海偉の事を言っているとすぐにわかった。




『そうですよ!だからごめんなさい』




違うからという私の否定の言葉よりも先に萌花が答えた。何故萌花が肯定するの。




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