恋スル運命
『俺は別に有名になりたいとか思ってない。

食っていける分だけ好きな絵を描けりゃそれでいいんだ』




『ですが…ッ』




『今回は急遽ここで展覧会開くことになって、麗子の画廊で開く予定もあったし、
調整の為に麗子にも社長との色々話を聞いてもらったけど、

麗子が俺の為に動く必要はないんだ。

食事の誘いも自分で断るから麗子は気にせず帰っていい』




海偉の言葉に、上がり眉だった神田さんの眉がハの字に下がってる。




注意されて泣きそうな子供みたいで、ちょっと可哀想………!?




なんて思っていたら、海偉が『そんな泣きそうな顔すんな』と言って神田さんの頭をポンポンと撫でた。




その行動に神田さんも頬を染めて『はい』なんて答えてはにかんでるしっ。




前言撤回!!




ううん。そんな事よりも。




何で目の前でこんないちゃいちゃされなきゃいけないのよ!




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