恋スル運命
海偉の返答を待っていると、お客が来て見本のマスカラを手にとり始めた。




仕事中だし、接客しなくちゃ。




海偉を放って、お客へと近寄り声を掛けて接客を始めた。





お客様が求めてる内容を聞いて、見合った商品の説明をする。




「よろしければ今、ここで使ってみますか?」




肌診断やコスメを試供できる簡易メイクコーナーへと勧めて実際の使い心地を試してもらった。





無事商品をお買い上げして頂いて、お見送り。




結構な時間が経っていたと思う。




その間に海偉はいなくなっていた。





『センパイが接客についてすぐ私に、“後で渡してくれ”ってコレ置いてそこの出口から出て行っちゃいました』





萌花に差し出されたのは1枚のチケットだった。





何だろう?とよく見てみると、来月ここのデパートで行われる展覧会の入場チケット。




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