先輩彼女

「ひなちゃん
その人いる?」

「ン-…
よく見えないけど
多分いないと思う」

食堂で食べない人なのかなぁ?


「ひなちゃんそろそれ
昼休み終わるし
帰ろっか」

「そ-だね
ごめんね付き合わせちゃって」

結局会えなかったし
せめて名前かクラスだけでも分かればっ!!

諦めて教室に帰っていると

前の方から
男子生徒の集団が来た

避けようと思って顔をあげると

ある1点で視線が止まった

いる………
あの人がいる!!

「なるちゃん
いる…あの集団中にいる」

私はなるちゃんの制服の裾を引っ張りながら言った

「えっ?嘘どれ?」

「あの一番格好いい人」

「えぇ~∑
分かんないよそれぢゃ」

「髪がつんつんでポケットに手を突っ込みながら1番後ろ歩いてる人」

なるちゃんは
静かになり
その人を探してるらしい

「えっ?あの人?」

なるちゃんがバレない程度に指をさした

私はコクリと頷いた


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