わたしごと
夏の匂い
バーでバイトを始め、夏がそろそろ来そうな時期になった。あたしはもそろそろバイトにも慣れ始め、バイト先の人とも打ち解けてきた。
「いただきまーす」
バイトが終わってからまかないをみんなで食べるのが決まりだ。そしてマスターがいただきますと言ってから食べるのも決まりだ。
「今日は忙しかったなぁ」
「俺がいるからな」
「俺だし!なぁはーちゃん」
「むしろあたしですよね」
「言うねーでもねぇな!」
なんてくだらない会話をするのがあたしの密かな楽しみだったりする。別に誰かが好きなわけでもない。この距離感があたしは好きなだけだ。友情以下仕事付き合い以上の関係が。
「さー帰って寝るか~」
外に出ると空はもぅ朝日が出ていた。バイトのコウジさんが急に大声をあげた。
「ちょっ!夏の匂いしねぇー!?」
後ろから鍵を閉め終わったコウキさんが来た。
「うるせぇよコウ…」
「いやほらっ夏の匂いするくない!?」
「あぁ?」
二人が嗅ぐのであたしも匂いを嗅いだ。三人で鼻を前に出してくんくん。あたしはちょっと心の中で笑った。
「わっ夏の匂いだわ」
「だろ!?」
「もー夏なんですねぇ」
「みんなで海行こうな!」
「早ぇよ。でも行きたいな!」
「うーみっうーみっ」
そして二人は車に乗り、あたしは自転車に乗る。
「おつかれっ」
「お疲れさまです」
自転車だと余計に夏の匂いを感じる。自転車をいつもなら疲れてるから早く無心なのに今日はなんだかいつも朝が違った。ちょっといい気分だと思ってると信号が赤に変わった。
自転車を止め待ち、青に変わると後ろからさっきの二人が車のクラクションをプププ!の鳴らした。あたしはビックリしたがすぐに二人だとわかり手を振った。二人はニヤニヤしながら手を振り、お互いの家に行ってしまった。
「あはは」
小さく笑った。なんかいい朝だって思ったのいつぶりだろ。
「あたしも鳴らせばよかったかな?…聞こえるわけないかっ」
またあたしは自転車をこぐ。夏が来る、それだけなのにあたしはなによりも幸せを感じた。今日はきっといい日。そう確信してあたしは夏の風を思いっきり嗅いだ。
「夏だぁ…」
「いただきまーす」
バイトが終わってからまかないをみんなで食べるのが決まりだ。そしてマスターがいただきますと言ってから食べるのも決まりだ。
「今日は忙しかったなぁ」
「俺がいるからな」
「俺だし!なぁはーちゃん」
「むしろあたしですよね」
「言うねーでもねぇな!」
なんてくだらない会話をするのがあたしの密かな楽しみだったりする。別に誰かが好きなわけでもない。この距離感があたしは好きなだけだ。友情以下仕事付き合い以上の関係が。
「さー帰って寝るか~」
外に出ると空はもぅ朝日が出ていた。バイトのコウジさんが急に大声をあげた。
「ちょっ!夏の匂いしねぇー!?」
後ろから鍵を閉め終わったコウキさんが来た。
「うるせぇよコウ…」
「いやほらっ夏の匂いするくない!?」
「あぁ?」
二人が嗅ぐのであたしも匂いを嗅いだ。三人で鼻を前に出してくんくん。あたしはちょっと心の中で笑った。
「わっ夏の匂いだわ」
「だろ!?」
「もー夏なんですねぇ」
「みんなで海行こうな!」
「早ぇよ。でも行きたいな!」
「うーみっうーみっ」
そして二人は車に乗り、あたしは自転車に乗る。
「おつかれっ」
「お疲れさまです」
自転車だと余計に夏の匂いを感じる。自転車をいつもなら疲れてるから早く無心なのに今日はなんだかいつも朝が違った。ちょっといい気分だと思ってると信号が赤に変わった。
自転車を止め待ち、青に変わると後ろからさっきの二人が車のクラクションをプププ!の鳴らした。あたしはビックリしたがすぐに二人だとわかり手を振った。二人はニヤニヤしながら手を振り、お互いの家に行ってしまった。
「あはは」
小さく笑った。なんかいい朝だって思ったのいつぶりだろ。
「あたしも鳴らせばよかったかな?…聞こえるわけないかっ」
またあたしは自転車をこぐ。夏が来る、それだけなのにあたしはなによりも幸せを感じた。今日はきっといい日。そう確信してあたしは夏の風を思いっきり嗅いだ。
「夏だぁ…」