泡沫
1
君が残してったものを
拾いあつめてみるけど
僕に宛てたものは
どこにも無いんだよ
どうしてだろう
君がくれるのはいつだって
優しくて均一な愛で
「特別」なんてなくて
僕の愛だけが
静かに降る雪みたいに
君に積もってることも
潰れそうになってる
君にも気付けずに
ここまで来たんだね
君がいた所だけが
真っ白な世界の中で
黒く淀んでいて
何だかすごく
すごく嫌だったんだ
綺麗な君なのに
清らかな君なのに
君は時に残酷で
とても汚かったんだ
雪の上で光っている
君の軌跡の中に
僕は見つけられなかった
僕への愛、を。
見つけられなかったんだ
僕が愛した、君の笑顔を。