君のとなり ~星は見えない~
1.独り

ネオン育ち

 


いつも思ってた

どうやったら逃げれるか


でもそんなの無理だって、もう悟ってる






助けて───

誰か、助けて………



私は、ライトの小さな光に手を伸ばす。


が、その手は掴まれて降ろされた。


今まで見えなかった顔が見え、こっちを覗きこむ。
整った顔が私を見つめる。



「なに、今の」

「…………」

「なんで泣いてんの?」



聞かないで

そう言いたくて首を振った。



「何?言いたいことあんなら言えよ」

「───あっ…」

「言ってみ?」




首筋を軽く吸われて、耳元で囁く。
また涙が溢れた。

涙を少し舐めて、


「気持ちーわけで、涙が出る程だと」


ちが……


「じゃ、もっと気持ちよくさせてあげる」





違う、違うの


もう嫌って言いたいの、ちゃんと聞いてよ

ねぇ、私の話、聞いて?




「けん……いや…ぁ」




私の、大好きで、大嫌いな────…


 
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