ハッピー☆ハネムーン
ドキン…
ドキン…ドキン…
ギュッと強く瞑られていた瞳を、少しずつ開けた。
慶介は、どう思ったかな……
困った?
嬉しい?
……嬉しいと思ってくれてたらいいな。
そう思っていたあたしの予想はどれも外れていた。
ただ、あたしを見つめる慶介。
その表情は……
「け……慶介?」
「……ダメなんだ」
「え?」
ダメ……って…
「ダメってなに? あたし…なんかした? 慶介を怒らせるような事……だったら教えてよ…こんなのイヤだよ」
もう抑え切れなかった……
蓋をして、必死に隠していた気持ちが堰を切ったように溢れ出した。
どんどん視界が歪んでいく。
目の前に見えるのは、少しだけ上体を起こした慶介の姿。
目に少しかかっている前髪の隙間から、あたしを捕らえて離さない。
見透かされてる……
「あたし……慶介と……もっと…もっと……」
どうしよう……止まらない。