Monochro world
「……私…ひとりで…頑張る…」
それはひどく掠れた小さな声だった。
でも、みんなが反対するなら私は1人でこの子を愛そうと思った。
「澪。」
「ね、姉ちゃん!どこから入ってきてんのよ!」
「へへー」っと笑いながらベランダの窓から入ってきた。
姉ちゃんは4歳年上で、今大学生。
てっきり今日も遊びに行っておらんと思ってたら、自分の部屋で寝てたらしい。
「あんた妊娠したんやろ?」
笑顔でサラッと言ってきた。
「産みたいならちゃんと言わなあかんよ?お母さんになるんやから。」
「姉ちゃんに何が分かるんよ!」
笑顔だった姉ちゃんが鋭く私を睨み捕らえた。