Monochro world
「もう……
どうしたらええか分からん…。」
その声はヒドく枯れていて、か細かった。
「――優太は?あの子を無視して考えられんやろ?」
優太…。
私にとって優太の話題を出されることは、とてもきつかった。
でも、ミナさんは優太の味方やからね…。
「――選べられないですよ…。
どっちも、何もかも大切過ぎて…。」
天秤にかけることなんてできない。
かけたとしても、どちらにも傾かない。
釣り合ったまま
「――ごめん…。きつい質問したなぁ?
最後に澪ちゃんに助言♪」
立ち上がり、私を見下ろしたミナさんは、キレイに微笑んだ。
「選択肢は2つやないよ?
もう一つある。」