Monochro world
「あら、澪ちゃん!
そっちの男の子は彼氏?」
パッと後ろを振り返ると、買い物袋をぶら下げた大家さんがニコニコして立っていた。
――てか彼氏やない!
そう思い、
「いや、こいつは――」
さっさと否定しようと、苦笑いをしたらあっさりと阻止されてしまった。
「俺、こいつの旦那なんっすよー!」
……は?
へらっとする優太を睨んだら、大家さんは
「あらあら~…。そうやったの?
それじゃあオバサンはこの辺りで失礼するわぁー!」
「え?あっ…!ちゃ、ちゃうんです!」
慌てて否定するも全く聞き入れず、家に入っていった。
……なんてこった…。