Monochro world
「…。」
私はギロリと優太を睨んだ。
すると、優太はいつものヘラヘラした笑いではなく、キリッと引き締まった顔をした。
「俺は冗談で言うとるわけやない。
宇美が産まれる前から、澪と宇美、二人を護りたいと思ってた。
やから、俺に二人を護らしてくれ。」
優太の瞳には私しか写り込んでいない。
それがはっきりとわかるほど、優太の瞳は真剣だった。
「…。」
そんな瞳から反らすことができず固まっていたら、左手をそっと掴まれた。
「……!!」
「結婚しよう?」
その左手の薬指にはキラリと輝くシルバーの指輪が着けられたら。
「……うん…。」
私はあったかい手をそっと握り返した。