Monochro world
新人の太一君は、チラッと優太のほうを見たらすぐに視線を戻した。
「優太さんは全く教えてくれへんのですよ!注文の料理も自分でちゃちゃっと作ってしまうし…。」
「じゃぁ、作りよるところ見よったらええやないの。」
「だって…。」
悲しそうな表情を見せる太一君。
―――しゃーないなぁ…。
「太一君もう上がりやんなぁ?…私が賄いとしてオムライス作るから見ときぃや。」
「じゃぁ、俺のも作ってー!」
厨房に入ると奥から優太が叫んできた。
「あんたはまだ上がりやないし、真面目に働かへんから作らんわ!!食べたいんなら自分で作りぃ!」
私は優太にそう言ってオムライスを作り始めた。
冷蔵庫から切られている具材とトマトピューレと卵を出した。