Monochro world
私は優太の運転する車を降り、歩き慣れた廊下をかけた。
「━━す、すいません!」
戸を開けたと同時に見えるのは一人の女の子の寝顔。
「あ。お仕事お疲れ様です。宇美(ウミ)ちゃん今さっき寝ちゃったんですよ。」
「いつもすみません…。宇美はおんぶして帰りますね。」
私は宇美を起こさないように静かに抱き上げた。
「━━んー…。」
「あ。起きた?」
トロンとした瞳が私を捕らえると、パッチリと見開かれパーッと笑顔になった。
「━━ママァ!!」