Monochro world
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「何ボサッと座ってんねん!」
「えっ…!?あ…。ごめん。」
授業が終わったことにも気付かなかった私は、翔太の声で一気に引き戻される。
ここんとこズッとこんな調子なもんやから翔太にものっそい心配をかけてしまっている。
相変わらずぼんやりとして、ノロノロと帰る準備を始めた私を見て、翔太は椅子に腰掛け、私の手を握った。
「なぁ、ええ加減教えてくれてもええんちゃうんか?何があったんかを。」
左を向くと、私を見つめる真剣な瞳と視線がぶつかった。
やっぱり話さなあかんと思い、意を決した私はゆっくりと口を開いた。
「あんな…。」