Monochro world
□□



「リレーはやっぱ澪やろ!」



「は?」



体育委員である翔太がニコニコしながら私を指差した。



今、体育祭のトリである“男女混合リレー”の選手を決めている。



この学校は体育祭とか文化祭が1学期にあるのだ。



「え?立川って足早いん?」



「たしか中学んとき陸部やったよな?」



何て声があちらこちらが聞こえてくる。



ちなみに“立川”とは私の名字。



「――別に走ってもかまへんよ。」



頬杖をついて、どや顔の翔太を見た。



あ!

せや…。



「翔太も足早いやんかー!」



ニコッと(どちらかと言えばニヤッ)翔太に笑いかけた。



てかホンマに足早いねんで?



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