Monochro world
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「やっぱり澪には紫の振り袖が似合とる♪」
「うみは~?」
「宇美もピンクの着物めっちゃ似合てて、可愛いよー!」
満足げに振り袖姿の私を見て、宇美を抱きしめる優太。
私らは一体何をされているかと言うと…
「澪ちゃん、準備できた?」
「うん。…てか佳英と優太が私の成人式と宇美の七五三の写真の計画立ててたやなんて…。」
「まぁ、澪ちゃんは後撮りってことになるけどね(笑)」
今度大学3年になる佳英は、今いる写真館でバイトをしている。
私は成人式に出ず、前撮りも一切しなかった。
だから優太が私に振り袖を着させたかったらしい。
さっき
「あ。お金ないねんけど…」
て言ったら
「俺と佳英からのプレゼントや。」
なんてかっこいいことを言っていた。