Advance
「・・・分かりました・・・」
「秋人っ!?」
僕は剛さんの頼みを断れなかった。
それにこの人は悪い人ではない―――
マスターとはどう言った経緯で結婚し、離婚に至ったのかは分からない・・・
だけど、僕にはこの人が悪い人、もしくはいい加減な人には見えなかった。
「では、裂を頼むぞ。失礼な事をしてしまったら、お前流で叱ってやってもいい・・・」
「そのつもりだ。お前が許可しなくてもな。」
結局、マスターは僕が承諾してしまい、断る術をなくしたせいか裂と言う少年を預かる事にした。
剛さんが去り際にそう言うとマスターは少し不機嫌そうにそう言い返す。
「秋人君、この仕事が終わったら何かお礼をしよう・・・その時までに何か考えておいておくれ。」
「は、はぁ・・・」
そう言って苦笑する剛さんは何だか大人の男を感じさせて僕は少し憧れてしまった。
そして、車でRAINBOWを去っていく剛さん・・・
「さぁ〜って・・・裂とか言ったな、お前・・・」
マスターはそう言って裂と言う少年に話しかける。
裂君は恐れもせずにマスターを真正面で見る。
「うん、あかぼしれつ・・・七歳だ。」
「ほぉ・・・秋人と同い年か・・・なら、遠慮はいらん。今日からお前はこの店で働いてもらうからな!?『働かざる者、食うべからず』だ!!!」
マスターにそう断言される少年。
だが、少年はニカっと笑ってみせた。
「任せてよ、オバちゃん!?俺、ホストとして頑張るから!?」
「「はっ・・・?」」
今度は僕とマスターの声が揃う。
この子は何を言って・・・?
「え?違うの?ここってホストクラブだから、ホストとして働くんじゃないのか?」
「んな訳あるかああああぁぁぁ!!!お前みたいなガキ、役不足もいいトコだ!?」
「じゃあ、コイツもホストじゃないのか?」
「当然だああああ!?」
しばらく、あのマスターが頭を抱えて叫びまくった事は言うまでもない。
「秋人っ!?」
僕は剛さんの頼みを断れなかった。
それにこの人は悪い人ではない―――
マスターとはどう言った経緯で結婚し、離婚に至ったのかは分からない・・・
だけど、僕にはこの人が悪い人、もしくはいい加減な人には見えなかった。
「では、裂を頼むぞ。失礼な事をしてしまったら、お前流で叱ってやってもいい・・・」
「そのつもりだ。お前が許可しなくてもな。」
結局、マスターは僕が承諾してしまい、断る術をなくしたせいか裂と言う少年を預かる事にした。
剛さんが去り際にそう言うとマスターは少し不機嫌そうにそう言い返す。
「秋人君、この仕事が終わったら何かお礼をしよう・・・その時までに何か考えておいておくれ。」
「は、はぁ・・・」
そう言って苦笑する剛さんは何だか大人の男を感じさせて僕は少し憧れてしまった。
そして、車でRAINBOWを去っていく剛さん・・・
「さぁ〜って・・・裂とか言ったな、お前・・・」
マスターはそう言って裂と言う少年に話しかける。
裂君は恐れもせずにマスターを真正面で見る。
「うん、あかぼしれつ・・・七歳だ。」
「ほぉ・・・秋人と同い年か・・・なら、遠慮はいらん。今日からお前はこの店で働いてもらうからな!?『働かざる者、食うべからず』だ!!!」
マスターにそう断言される少年。
だが、少年はニカっと笑ってみせた。
「任せてよ、オバちゃん!?俺、ホストとして頑張るから!?」
「「はっ・・・?」」
今度は僕とマスターの声が揃う。
この子は何を言って・・・?
「え?違うの?ここってホストクラブだから、ホストとして働くんじゃないのか?」
「んな訳あるかああああぁぁぁ!!!お前みたいなガキ、役不足もいいトコだ!?」
「じゃあ、コイツもホストじゃないのか?」
「当然だああああ!?」
しばらく、あのマスターが頭を抱えて叫びまくった事は言うまでもない。