Advance
― 気持ちが悪い・・・ ―

― こんな子・・・私達の子じゃない・・・ ―




― じゃあ、捨ててしまおう・・・こんな奴・・・ ―



忘れようとしても忘れられない両親の言葉・・・

この“力”のせいで僕は気味悪がられ、捨てられた・・・


もし、裂君がこの“力”の事を知ったらどう思うだろう・・・


怖かった


だから、隠し続けた。



裂君の事が好きだから・・・


ずっと、ずっと、“トモダチ”で居てほしいから―――

ずっと、ずっと、今みたいに悪巧みを出来るぐらいの仲で居たいから―――


「・・・まあ、個人的にはお前がそうしてくれるおかげでこっちは店内侵入を防げてていいのだがな。」
「・・・お役に立てて光栄です(汗)」
マスターはそう言って僕の気を紛らわせてくれたが、僕が胸が痛かった。
「さて・・・あの馬鹿を探し出すか・・・秋人、どの辺に居る?」
「・・・多分、事務所辺りです。その辺から裂君の気配が・・・」
「よしっ!今日と言う今日はお仕置きだ。」

そう言ってマスターは裂君を探しに行き、僕もそれに付いて行った。

< 18 / 40 >

この作品をシェア

pagetop