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僕のその奇妙な力が発覚したのは三歳の時だった。


僕は他人の心を知らずに読んでしまった。


その時はそれが“心の声”とは知らず、口走ってしまったが、後々“肉声”と“心の声”は別の代物だと理解する・・・



そう、“心の声”とはその者が内に秘めてる思い―――


またはその者自身―――



当然、そんな能力を持つ僕を周囲の人間だけでなく、僕を産んだ両親ですら気味悪がった。



そして、僕を厄介者と扱い、挙句の果てには捨てた―――




あのまま、マスターに出会わなければ僕は死んでいた、もしくはおかしな連中に捕まってどうにかされていたかもしれない・・・





でも、結局は僕はマスターに出会う事で生きながらえた。


それは真っ暗だった７年間の人生の中でも最大の幸福だと思う。


だけど、やっぱり他人と触れ合うのは怖かった。