Chocolate concerto-三村カルテット物語-

【第二楽章】

-去年の2月14日-

放課後、僕達はいつものようにカルテットの練習の為レッスン室へ向かった。
案の定レッスン室の前には、チョコを持った女の子達が待ちかまえていた。
彼女たちは僕と浩史の姿を見つけると、口々に”谷口君に渡してね”などと言いながらチョコを押しつけてくる。


「わかりましたー。わかりましたよぅ。」
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