14才の地図
「あたし、自分の男が、他に女つくるなんて、ゆるせないもん。あたしは、1番でなきゃ、ヤなの」

「わっがままぁー」

「どーっちがっ!」

「そんなに、あからさまに嫌がるなよぉ。俺、嫌われてたのかぁ?」

朽木ったら、珍しく弱腰。

ばかだね。嫌いなわけ、ないじゃん。

ボコボコ殴られて、嫌いなヤツとの約束、守るほど、あたし、オメデタクないよ。

「ほんとはサ。2番も、3番もいたっていーんだよ。けど、あたしが1番でなきゃ、ぜえぇったい、ヤだねっ!」

だけど、そんなの、朽木には、無理だよね。

判ってるんだ。

きっと、あたしたちは、つきあわない。

真紀の彼氏、とるよーなまね、できっこないじゃん。

だから、これだけは、ゆずらないんだ。

「ちぇー。わーかったよぉっ!」

ぶおん!

おもいっきりカラぶかしして、行っちゃった。
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