14才の地図
そーとー怒ってたなぁ…。

朽木を振るヤツって、あんま、いないのかもなぁ…。

そんなことを考えて、見送った。

カンカンカンカン。

ロマンの階段、降りてきたヤツがいる。

首を巡らすと、弥勒寺だった。

「ごめん。聞いちゃった」

「なんで、あんたが、ここにいんの?」

自分でも、口調がきつくなったのが判った。

「のり子、乗せてきて、待ってた」

「あ、そー」

「あのさぁ、やっぱ、俺じゃ、駄目かな?」

「なにが?」

「俺、総長や、ガタさんみたく、かっこいくねーけどっ、ぜったい、まいのこと、1番にすっからぁ…」

「その話なら、悪いけど…」

弥勒寺の脇をすり抜けて、階段を上がろうとした。

ぐいっ!

腕、つかまれる。

こいつ、けっこう、すごい力。
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